徳島の杉板

「徳島の杉板」は、山の急斜面で倒れないように踏ん張りながら育った杉で、粘り強さがあります。また、日本有数の雨が多い環境で成長するため、腐りにくく長持ちします。古くは16世紀頃に活躍していた阿波水軍の舟材に使われたり、屋根の板材として使われてききました。

那賀川すぎ共販協同組合 
専務理事 湊俊司

那賀川(なかがわ)すぎ共販協同組合は、徳島県の那賀川流域の杉で製造された、天然の無垢板建材や、「板倉の家」などを通して、人と自然環境にやさしい家づくりを普及する組合です。特に東日本大震災以降は、板倉の家の材料を安定して供給できるよう、森、製材所、プレカット工場、いろいろな那賀川流域の会社とのシステムづくりを進めています。板倉の家一軒で合わせて1,500枚くらいの板材を使います。通常の木造住宅の2~3倍の木材を使います。組合は常時15万枚、つまり100軒くらいの家の在庫を持っています。天然無垢の杉材を、徳島から安定して供給していく事で、合板ではなく無垢の板に触れて過ごす人が増えるよう、これからも組合活動展開していきます。

中千木材有限会社 
代表 千里泰三

杉の厚板の加工を得意とする製材所を経営しています。元々出荷していた、杉の足場板の生産技術を用い、厚さ12mm〜40mmまでの各種板材を製造しています。同じ樹齢60年の杉の木でも1本1本違います。もちろん、杉の木の選別自体もこだわりますが、徳島杉の特徴であるピンク色、これを生かす乾燥方法や、その木が持つ品質をとにかく活かしきることにもこだわります。色を濁らせないよう、黒くさせないように、まず天日の自然乾燥で6ヶ月置いてから、人工乾燥機に入れる。それも、色を保護するために70度以上には上げないといった工夫をしています。無垢の杉の木に触れて生活する人が、安心して長く暮らせるよう、安定した杉材の供給を今後も心がけていきます。

淡路の黒いぶし瓦

「黒いいぶし瓦」は通常の瓦に比べ、高い強度があり、変色化が無く、防水性にも優れています。また、瓦は通気性や温度・湿度を調整し、その断熱性は夏季・冬季の冷暖房費を節約し、長い年月を考慮すれば瓦屋根は経済的にも優れています。

淡路瓦工業組合 
理事長 福原幸蔵

兵庫県の淡路島で、淡路瓦工業組合の理事長をしております。また、その淡路瓦の一員である近畿セラミック株式会社という瓦メーカーを経営しています。あまり知られていないのですが、瓦は土を焼いただけの100%自然素材です。淡路の土は、他の産地より鉄分を多く含んでいるので、発色の良い銀色のいぶし瓦ができます。400年の伝統を持つ淡路瓦ですが、大きな特徴は、淡路島のいろいろな瓦工場が分業で協力しあって仕事をしていることです。鬼瓦を専門につくっている会社、特殊ないぶしの焼色を出す専門の会社など、ライバルであり、仲間である。淡路全体が1つの瓦工場のような組織になっています。淡路瓦の伝統を絶やさぬよう、今後も組合員同士が切磋琢磨し、いい瓦をつくり、新しいチャレンジもしていきます。

宮崎の白州壁材

「シラス」とは、2万5千年前に現在の鹿児島湾北部を火口とする、姶良カルデラの大噴火により発生した火砕流が堆積 したものです。シラスは微粒子の中に無数の穴が開いた多孔質構造である為 “調湿機能” と “消臭機能” にも優れています。

高千穂シラス株式会社 
副工場長 瀬戸口亮

高千穂シラスに入社したのは、叔父が勤めていたのが縁でした。地域の材(シラス)を使って、地域の人が経済的に豊かに。この工場で生産されたシラス壁の家で過ごす人が、日々健康に過ごす。自分で言うのもなんですが、よい会社に勤めさせてもらったと思っています。シラスは、25,000年前の姶良カルデラの噴火によって噴出してできた純天然セラミックです。研究の結果、消臭・分解、殺菌、イオン化など、壁材として優れた材料であることが分かってきました。100%自然素材で、枯渇の心配がありません。故郷の自然を守りながら、地元の農家の方々に生産の一部を手伝ってもらい、工場を運営しています。シラス壁がもっともっと普及して、多くの方にシラスの良さを感じてほしいです。

熊本の畳「無一物」

「無一物」とは、そのシーズンの中で一番出来が良く長い藺草(いぐさ)を使用します。通常の畳表とは違い、1年間、藺草を熟成させる為、美しい飴色の畳表になります。

茣蓙蔵十平 
畑野泰人

江戸時代後期に初代十平氏が新たな希望を胸に入植し六代目となります。藺草を栽培し収穫後に乾燥。畳表にするまでの一環してやっております。毎年、12月に「コレだ!」言う苗を選定するところから始まります。3月に畑に移植。これを一次苗と申します。この苗を大事に育て8月に株分けして専用の田圃へ植えます。これを二次苗と申します。この苗は細心の注意を払い、猛暑の夏を乗り切ります。この苗を初冬の12月に本田に植え付け。ここまでで1年を費やします。激寒の冬はしっかり耐え根を張らせます。新緑の5月、水と肥料と胸いっぱいの愛情を注ぎ7月に収穫。専用の染土で泥染め後に乾燥。1年間じっくり寝かせて畳表を織ります。夏は涼しく、冬は暖かい。藺草の持つ機能性。呼吸する畳の素晴しさ。そして、藺草1本1本にかけた魂の畳表。苗から2年以上の歳月を経た本物の畳を五感でお確かめください。

富山の木製窓

「木製窓」とは、通常アルミ素材で作られるサッシ(窓やドア)を木で作ったものです。木製窓は断熱性能がよく、結露し難く、冷暖房費が安く済み、高い遮音性能もあります。木の温もりが暖かい自然素材の木製窓 は、人にやさしい住空間を生みだします。

キマド株式会社 
代表 木原正進

新婚の頃、富山の古い木造住宅の2階に妻と住んでいました。当時は断熱なんていう概念はなくて、本当に冬が寒かった。天井に畳を入れたり、壁に当時でたての断熱材を入れたりして、ちょっと住みやすくなった。けど、どーしても窓が寒かった。その時、断熱性能の高い、木製サッシを作ろうと思ったのが始まりです。第1号の木製サッシが完成したのが昭和56年。それから35年間、世の中にニーズのある木製サッシとは何かを探し、つくり続けてきました。これからは、木製サッシの標準化を進め、より多くの方にキマドのサッシを使ってもらいたいと思っています。